静悟の文学的空間

小説、読書感想、宮座賢治などについてのブログ

インディゴチャイルド

インディゴチャイルド12 お姉さんがやってきた

僕の家にご招待 「へえ~。ここが和君のお家か」 「うん。どうぞ、入ってよ」 離れていたのは少しの間だったはずだけど、何だか一年くらい離れていたように感じた。いざ、家の中に入るとお姉さんは興味ぶかそうに家の中を見回していた。ガチャッとドアを開け…

インディゴチャイルド11 お姉さんの新しい家へ

お姉さんとの再会 山を降りて、IPHONEのマップアプリを片手にお姉さんのマンションへと向かった。住所によると、どうやらお姉さんのマンションは、山から電車で一時間程の所にあるらしい。この距離なら僕が住んでいたあの家からもそう離れていない。お姉さん…

インディゴチャイルド10 お姉さんの声

下山して部屋に戻って考えていた。あの時山頂で聞こえた声は間違いなくお姉さんの声だった。もう何年も会ってなくても聞き間違えることはない。今どうしているだろう?猛烈に今お姉さんがどうしているか気になった。 あれから何年もそれこそ僕が大きくなるま…

インディゴチャイルド9 僕を救い出してくれた魔法使いの女の子の話

父親による虐待 昔の夢を見た。父親に頬を殴られて公園でひとしきり泣き叫んだ後の事だった。 家に帰りたくない。だけど外も寒い。その頃の僕は9歳くらいだっただろうか。歩いて行ける川まで行って溺れて死んでしまおうかと考えていた時だった。 「どうした…

インディゴチャイルド8 山頂での出会い

植物園 セコイア並木をくぐりぬけた所にある高知の植物園に僕はやってきていた。鮮やかな花々達に癒やされ、樹木達が発する静かな空気に落ち着き、疲れた心と身体を休めることができた。今日のところはここでゆっくりと休んで宿へ帰るとしよう。 四国にはお…

インディゴチャイルド7 自分を探す旅

鑑定を受けてから大体一ヶ月が過ぎた。この間、僕は図書館に足繁く通ってはいろんな知識を吸収することに専念していた。主に文学、仏教、自然科学の分野の本を読み漁っていた。勿論、旅先の情報収集も怠らなかった。気分転換に朝夕の散歩も日課として行って…

インディゴチャイルド6 麗先生の鑑定

紫苑鑑定所は家から30分程の距離にある街中の一角にあった。到着する前、タクシーに乗っている間も頭の中は鑑定師に相談したいことで一杯だった。20分の間に何を優先して視てもらうべきか考えたのだが、やっぱり僕は過去の前世の事より未来の事を知りたいと…

インディゴチャイルド5 霊視鑑定を受けることについて

そして、僕は図書館に来ていた。何となく、四国とかいいかもしれないなと思う。暖かそうだし、自然も豊かだ。 図書館の旅行系のコーナーで立ち読みしながら四国の美味しそうなうどんの写真を見て、今日は暖かい物を食べたいなと夕飯のメニューを考えていた。…

インディゴチャイルド4 不思議な夢と旅の再開

家に帰って考える 結局あの後お腹いっぱいまで会場の料理を楽しんで、ちょっとしたピアノ演奏や、講演なども開催されていたらしいのだが、僕としては予想外の女性達との出会いで満足してしまったので、9時になる前にタクシーに乗って早々に帰ってきた。お風…

インディゴチャイルド4 不思議な夢と旅の再開

家に帰って考える 結局あの後お腹いっぱいまで会場の料理を楽しんで、ちょっとしたピアノ演奏や、講演なども開催されていたらしいのだが、僕としては予想外の女性達との出会いで満足してしまったので、9時になる前にタクシーに乗って早々に帰ってきた。お風…

インディゴチャイルド3 不思議な夜

魚を捌く、そしてこれからのこと 小さな魚だったので簡単なさばき方、内臓を取り出してフライパンで両面を焼くだけの本当にごく簡単な調理だったけど、ただ塩で味付けするだけでも不思議なほど満足感を得れたのだった。やはり自給自足という生き方が僕には合…

インディゴチャイルド2 転換期

新地への希望 やはり美しい自然のあるところがいい。それでいて人の気配があまりなければ尚良いと各地の情報を調べてみて気づいたのは、なんとなく国立公園とか信州の辺りがいいのではないかということだった。国立公園は自然豊かだし割と田舎の方にもあるか…

インディゴチャイルド

とある公園での目覚め 目覚めるとすぐそこに大木が存在していた。 (大きいな。樹齢何年なんだろう?) てっぺんが見えない程とても高くて分厚い幹の立派な樹だった。幹の部分に手を当てて彼の鼓動を探ってみる。とても深い叡智がこの樹には刻まれている気が…